燃料購入における重量と水分の関係
木質バイオマス事業のランニングコストにおいて、燃料費は最大のシェアを占めます。現在、燃料用木質チップの取引の多くは「重量(トン)」ベースで行われていますが、ここには水分による経済性の変動が含まれています。
例えば、水分50%(W.B.)の未乾燥チップ100トンを購入した場合、そのうち50トンは水分です。購入者は燃料だけでなく、燃焼に寄与しない水分に対しても購入代金と輸送費を支払っていることになります。
発熱量の理論値とエネルギー損失
チップの水分は、燃焼効率に直接的な悪影響を及ぼします。水1kgを蒸発させるには約2.4MJ(20℃の場合)の熱量が必要であり、これを「蒸発潜熱」と呼びます。高水分チップを燃焼させる際、発生した熱の一部がこの水分の蒸発に費やされるため、実際に取り出せるエネルギー量(低位発熱量:LHV)は著しく低下します。 具体的には、水分50%のチップを25%まで乾燥させると、単位重量あたりの低位発熱量は約15%向上します。

LWF, Merkblatt 12, 2014
乾燥度合に応じた適正な評価
乾燥は単なる前処理ではなく、燃料のエネルギー密度を高めるプロセスです。また、水分を下げた燃料用木質チップを使用することは、後述するように、投入量の削減、輸送効率の向上、そしてボイラー設備のメンテナンス負荷軽減等にも直結します。 供給側と利用側双方が、水分量や熱量に基づいた適正な取引基準・方法を共有し、そこに向けて品質管理を徹底することが、木質バイオマスの利活用における経済性や公平性を確立するための基盤となると考えています。
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