和田堀公園
バイオ炭による土壌改良効果
東京都杉並区にある和田堀公園の整備工事において、植栽基盤用バイオ炭が採用されました。工事前の土壌調査では、「透水性が悪い」「肥沃度が低い」など、樹木の健全な生育を妨げる様々な課題が明らかになりました。そこで本事例では、樹木の活性を図る目的で、11本の高木植栽工においてバイオ炭が施用されました。土壌環境の改善とCO2貯留による環境価値の創出という両面から、持続可能な緑の空間づくりに貢献しています。
導入背景
植栽工事における土壌環境の重要性
事前に行われた土壌調査の結果、和田堀公園における植栽対象地の土壌は、樹木の生育を妨げる以下のような課題を抱えていることが明らかになりました 。
●物理性の問題:礫含量が多く、透水性が悪い
土壌の保水性・排水性が乏しいことから、降雨の少ない時期には乾燥障害、多雨時には根腐れ等が引き起こされる可能性があります。
●化学性の問題:肥沃度が低い
腐植・窒素含量に乏しく、植栽後の活着の鈍化や生育不良が懸念されていました。
提案ポイント
土壌改良効果と環境価値の創出
一般的な土壌改良(改良材を10~20%程度混入させる)では、植栽を維持できる基盤ではないとの診断結果を受け、本工事では、客土にバイオ炭を25%の割合で混合し、11本の高木に施用しました 。
バイオ炭には土壌改良効果があり、表面に無数の小さな穴が開いている多孔質構造によって、土壌の保水性・透水性・通気性・保肥性を向上させます。また、土壌微生物にとって快適な住み家となり、微生物が活性化することで、団粒構造の形成や植物の発根が促進されます。
さらに、バイオ炭を土壌改良材として土中に施用することで、炭素を長期的に貯留することができます。大気中からCO2を除去する手段(CDR:Carbon Dioxide Removal)として注目されており、カーボンマイナスの実現に貢献する取り組みです。